カジノ誘致を表明している候補地について
いよいよ日本でもカジノが解禁されようとしていますが、一体どこにカジノの施設ができるのかと気になっている人も多いことでしょう。
実際にカジノ誘致を表明している中で候補地となっているところは、北海道の苫小牧や留寿都、千葉と東京、神奈川の横浜、愛知の名古屋や常滑、大阪、和歌山、長崎などが名乗りを上げています。
この中で現時点で特に有力な候補地となっているのが大阪と長崎、北海道の苫小牧です。
候補地がいつ決定するのかについては、2022年ごろになるのではないかといわれています。
カジノ施設をつくるにあたり、IRと呼ばれる総合型リゾートの建設が進められることから、カジノだけではなくホテルやショッピングセンターなど、様々な施設が同時に建てられることになります。
規模から考えると建設を始めて出来上がるまでには少なくとも2から3年程度はかかることでしょう。
オープンするとされているのは2025年なので、その2から3年前、つまりは2022年前後には候補地が決定されると推測されます。
(1)大阪
現在の有力候補地の一つとなっているのは大阪です。
2025年の万博開催地にも選出され、IRとセットで一層勢いを増しているといえるでしょう。
現時点では候補地の最有力候補ともいわれています。
大阪が掲げるIRコンセプトとしては、スマートIRシティです。
最先端の技術を駆使したうえで、環境に優しく、さらには快適に過ごすことのできる都市を掲げていて、これらのことから未来都市のようなイメージを持つIRを目指しているといわれています。
大阪の大きな強みは、十分な規模を備えた立地や海外からのアクセス、IR誘致に向けたそれぞれの団体や住民の足並みが比較的そろっていること、海外IR事業者からの注目度が高いことなどがあげられます。
反対に問題点としては、2024年の万博前の開業に間に合うかどうか、さらには交通インフラの整備費用を賄えるのかという問題点があります。
(2)長崎
そして二つ目の候補地に挙げられるのは長崎です。
日本には中国や韓国からの観光客が多数訪れていますが、その中でも長崎県は中国や韓国からも3時間以内と、非常に近いことがメリットとしてあげられます。
導入するにあたり、海外からの観光客を集客することが目的の一つとされていますが、立地に関してはかなり有利に働くといえるでしょう。
一方でマカオやシンガポールなど、アジア地域には大型IRが複数存在しているので、長崎県のIRが成功するかどうかということは、どうやってライバルを抑えて差別化を図っていくかどうかがカギを握っています。
●住民の支持率も高い
また長崎県は議員だけではなく、住民の支持率も高いことが特徴の一つとしてあげられます。
カジノの誘致に関しては、各地で地域住民が反対するケースも多いですが、長崎県では賛成派が反対派を上回っていて、住民が誘致を後押しする大きな力があります。
長崎県の強みは、すでに完成したリゾートとインフラがあるので初期投資が少なくて済むこと、主要の観光源となる中国や韓国などのアジア地域からのアクセスに優れていること、住民の賛成が比較的多いことなどがあげられます。
反対に問題点として、同じアジア圏内にあるマカオやシンガポールなどの巨大IRと、どう差別化を図っていくかということと言えるでしょう。
(3)苫小牧
三つ目の候補地が北海道の苫小牧です。
自然共生型をコンセプトとし、広大な土地柄を生かした国際リゾート構想の展開がなされています。
しかし自然豊かな土地であることから、住民の反対意見も強いものであり、どこまで住民たちの理解を得られるかが大きなカギを握っています。
北海道苫小牧の強みとしては、新千歳空港からの高アクセス、そしてリゾートを展開するに当たり十分な土地面積が挙げられます。
問題点は住民の反対意見をクリアできるかどうかにかかっているでしょう。